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〔1〕『 霞ヶ関での働き方について 』
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↓働く女性職員の有志から加藤内閣人事局長への提言手交の様子
【場所】株式会社アポプラスステーション 会議室
【大阪会場】
◆◇NPO法人イージェイネット メールマガジン第63号◇◆
「時代をリードする医療人が働きやすい病院の作り方、お教えします」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015/2/28 ━━
◆◇━━━━━━━━◆◇◆今月のニュース◆◇◆━━━━━━━━━◆◇
〔1〕『 霞ヶ関での働き方について 』
◆厚生労働省健康局 総務課長補佐 山本 圭子 氏
〔2〕イージェイネット事務局からのお知らせ
* 働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会など
〔3〕メルマガ事務局より編集後記
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〔1〕 『 霞ヶ関での働き方について 』
血と羊水、アドレナリン漬けの産婦人科医時代に、医療システムに疑問を
持ったのがきっかけで、平成16年から、厚生労働省で働きはじめました。
出身・大学は山口大学、臨床も近畿圏、国家公務員の知人も親戚もほとんど
おらず、霞が関の働き方をほとんど知らないまま、飛び込みました。
厚生労働省に入省したその日(4月1日)に環境省に出向となり、水俣病対
策やイタイイタイ病対策を担当することになりました。臨床医と役所の一番
の違いは、組織の中で仕事をすることでした。マニュアルもガイドラインも
無い中、上司や利害関係者、自治体や専門家等様々な人の意見を聴きながら、
組織としての意思決定プロセスの歯車となる仕事です。
夏には主査から室長補佐に昇進し、「山本さんも補佐だから財務省で説明
できるよね?」と言われ、とにかく一生懸命説明しました。公務員は、臨床
より楽と思っていましたが、慣れない仕事と言うこともあったのでしょうが、
連日の深夜残業でした。
何より驚いたのが、国会待機です。国会議員の先生方が質問をされる場合
には、質問通告をすることになっているのですが、大半の先生方が、前日の
午後以降に質問を通告してこられるのです。国家公務員は、質問通告があっ
たら、模範解答を作成し、参考資料を付けた上で、回答者(大臣等)に説明
(事前レク)するのです。回答者はもちろん、その場に応じた回答をされま
すが、模範解答作りの作業には膨大な時間を要します。また、質問通告が完
全に無いと分かるのは深夜になるので、夜遅くまで待機をする場合も有りま
す。
今は厚生労働省で、原爆被爆者対策や地域保健を担当していますが、減っ
たとは言え、残業や休日出勤は常態化しています。そんな霞ヶ関で、残業を
減らす取り組みが行われています。
一つは、人事院が行った女性職員管理職養成研修の第1期生有志(中堅職
員)で、持続可能な霞ヶ関に向けた提言をとりまとめました。私もその一員
でしたが、一緒にとりまとめたメンバー1人1人が、国家公務員としての強
い使命感と自分のキャリア、働き方、家庭について、真剣に考え、提言を行
ったものです。
↓働く女性職員の有志から加藤内閣人事局長への提言手交の様子
この提言は、内閣官房の国家公務員の女性活躍とワークライフバランス推
進のための取組指針(平成26年10月17日女性職員活躍・ワークライフバラン
ス推進協議会決定)にも組み込まれることとされました。
また、最近、厚生労働省では、今度こそ本気、として省内長時間労働削減
推進チームが報告書をとりまとめました。職員は、原則として毎日20時ま
でに退庁することとされています。
省内労働時間削減推進チーム報告書はこちら
介護、病気、子育てなど、人生には様々な時間制約があります。前述の女
性職員管理職養成研修で講師の小室淑江先生(株式会社ワーク・ライフバラ
ンス代表取締役社長)の、残業を前提としない働き方により、自分の不安ご
とに自分で対策できる社会へ、というお話が印象に残っています。
霞ヶ関の改革が今度こそ実現するよう、私自身取り組んでいきたいと思い
ます。
◆厚生労働省健康局 総務課長補佐 山本 圭子 氏
(平成11年山口大学卒)
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〔2〕イージェイネット事務局からのお知らせ
*働きやすい病院評価 評価委員会
●開催日
平成27年 3月 15日(日曜)
●開催時間
11時開場、11時15分審査開始予定~17時頃審査終了予定
●開催場所
アポプラスステーション株式会社
東京都中央区日本橋二丁目14番1号 フロントプレイス日本橋 7階
※今回は3件の病院の評価を行います。
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*働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会
東京と大阪にて、働きやすい病院評価・認証の説明会を
事前予約制にて開催しております。
説明会参加の旨をお申しでいただきましたら、
随時、個別にて調整をさせていただきます。
詳細は、イージェイネット事務局までお問い合わせください。
【場所】株式会社アポプラスステーション 会議室
〒102-0071 東京都中央区日本橋二丁目14番1号フロントプレイス日本橋8階
JR東京駅 八重洲地下街23番出口より徒歩7分
地下鉄日本橋駅 D1出口徒歩30メートル(浅草線・東西線・銀座線)
地下鉄茅場町駅 12番出口徒歩3分(東西線・日比谷線)
*平成26年4月より東京会場の場所が変更になりましたのでご注意ください。
【大阪会場】
説明会は2週間程度前までにお申し込いただければ、随時開催を致します。
詳細は、事務局までお問い合わせください。
【場所】 株式会社アポプラスステーション 大阪支店 会議室
〒541-0043
大阪府大阪市中央区高麗橋四丁目3番7号 北ビル5階
大阪市営地下鉄 御堂筋線 淀屋橋駅12番出口より徒歩2分
******<♪NPOイージェイネット メルマガ事務局より編集後記♪>*******
2月配信(第63号)のメルマガはいかがだったでしょうか?
本日は、厚生労働省健康局総務課の山本先生にメルマガにご登場頂きまし
た。ちょうど昨年、人事院が行った女性職員管理職養成研修の第1期生有志
で、持続可能な霞ヶ関に向けた提言についての報告書を拝見する機会があり、
とても感服しまして、霞ヶ関的働き方の現状やその改善策についてもよく分
析され、ぜひ当メルマガにご登場頂きたく、山本先生にお願いしました。
(山本先生のコラムにもありました国会の質疑対応の準備についても報告書
に詳しく触れており、前日夜6時の国会質問であれば準備に翌日朝3時半ま
でかかり、朝7時には答弁者への朝レクになるそうで、これではほぼ寝てな
い状態で翌日も仕事に取り掛かるわけです…(^_^;))
さらにこの報告書の最後には、まずは私たち自身が「隗より始める」18
の事項ということで、管理職としてできること・取り組めることについても
まとめておられます(女性医師の場合、ここの部分が当事者でありながらも
働き方の姿勢等に考え方の差が結構あって、まとまってないと感じます)
霞ヶ関も女性職員の割合も3%から、20代では30%を占めるまでになり、
女性管理職の有志の皆様が自ら中心となって霞ヶ関的働き方が継続可能な形
となるよう具体的な方策を掲示されたりしているのを拝見して、とても頼も
しい限りと感じました。
さらに上記の取り組み以降、内閣官房の国家公務員の女性活躍とワークラ
イフバランス推進のための取組指針にも組み込まれたり、厚生労働省では、
今度こそ本気、として省内長時間労働削減推進チームが報告書をとりまとめ
たり原則として毎日20時までに退庁することと打ち出し始めているとのこ
と。霞ヶ関の職員の皆様が自分の不安ごとに自分で対処しつつ、国家公務員
としての使命感や、自分のキャリアや働き方がうまく生かされる形で、上記
の取り組みが少しずつうまくいくことを期待しています!
山本先生のようなやる気のある女性医師の先生が霞ヶ関に乗り込んで働か
れることで、医療システムや様々な問題が前向きに変わるのではないかと感
じました。このたびは大変ご多忙の中ご執筆頂きまして、誠にありがとうご
ざいました!
当メルマガは、会員や読者による参加型の情報発信を目指しております。
皆様からぜひ載せたい記事やご意見等ありましたら、ご遠慮なくお申し出下
さい!!(藤川)
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