特定非営利活動法人 イージェイネット(Ejnet)

医療業界の就労環境改善や、適正な人材評価が行われるための仕組みづくりをお手伝いします。

代表理事挨拶

~時代は、「みんなでつくる働きたい病院」 に~

2019年初頭に、ホスピレートはその正式名を「働きやすい病院」認証事業から「働きたい病院」認証事業と変更しました。ホスピレート事業を開始した2006年当時に比して、2019年当時、就労環境は徐々に底上げ改善されてきたことを背景に、働きやすさと働きがいを兼ね備えた病院を「働きたい」病院として認証するという趣旨でした。
 
その直後に世界はCovid19のパンデミックに見舞われホスピレートもコロナ禍が収束するまで活動停止を余儀なくされました。臨時措置として認証病院の認証期限延長も施行されました。
さて、Covid後の2023年に大分県から「大分県働きたい病院認証事業(大分ホスピレート)」の業務委託を受けて、イージェイネットはコロナ後の病院の現状を知る機会をいただきました。
その中で、急性期病棟であっても慢性疾患を有する高齢患者さんの対応に医師、看護師はもちろんですが介護福祉士などをふくむコメディカルの貢献が多大であることにあらためて気づかされました。私が急性期病院の勤務医であった2000年初頭とは大きく様変わりしています。
また昨今、病院で医療従事者、とくに研修医をふくむ若い世代や弱い立場の医療従事者が直面する「カスハラ」、「パワハラ」などが表面化してきています。
病院を「安全、安心」な職場として「心理的安全性」をもって働ける場所とすることで、医療従事者が長く安定して働き続けてくれることにつながります。
 
このような趣旨で、「みんなでつくる働きたい病院」を認証していきたいと考えています。
 
 
NPO法人イージェイネット 代表理事 瀧野 敏子
2024年7月1日(更新)

女性医師支援を超えて、女性医師のチカラで 真にゆたかな医療がある未来への礎を築く!

2006年から開始したホスピレートはお陰様で13年を経過しました。この間、国を挙げての重点的支援と各病院様の真摯な取り組みの結果、医療従事者の就労環境は着実に底上げされてきました。
とくに昨今、政府主導の「働き方改革」により医師の働き方も衆目を集めるところとなっています。とはいえ、とくに急性期医療現場ではその実態を考慮すると医師の長時間労働の改革は現時点で困難と言わざるをえません。もはや病院だけの努力は限界にきているという院長先生方の声もお聞きします。
 
また「働きやすい」環境を整備した病院の一部で、いわゆるフリーライダー(両立支援制度で支援される側にあって制度の良いとこ取りをすると言われる人)の問題など新たな課題も見えてきました。
 
就労環境改善のためにはまず人員確保が必要ですが、その原資を確保し豊かな医療を実現するために、モチベーションの高い人材に選ばれる病院=働きたい病院=が求められます。
 
上述の点を踏まえて今後は、現行のホスピレートで評価している「両立支援や休暇」、「福利厚生」などの「働きやすさ」を評価する視点を持ち続けながら、士気の高い人材が安心して長く働けるサステナビリティをもった病院を「働きたい病院」として認証していきたいと考えます。具体的には、医療従事者の成長を促し、連帯感を醸成し仕事や病院に対する誇りを感じさせることで、仕事の満足感を引き出す「動機づけ要因」を評価認証の要素として強化します。
 
新しい評価・認証の名称は「働きたい病院(G-ホスピレート)」です。
従来のホスピレートの評価項目はおおむね踏襲したうえで、医師、看護師をはじめとするすべての医療人がプロフェッショナルとして働く上での仕事の満足感やモチベーションを高める要素を病院が提供できているかを評価項目に加えて、かつ就労者に問うアンケートを新設追加します。
以上ご理解を賜り引き続き「働きたい病院(G-ホスピレート)」をよろしくお願いします。
 
 
NPO法人イージェイネット 代表理事 瀧野 敏子
2019年3月1日
NPO法人イージェイネット
代表理事 瀧野 敏子
メルマガバックナンバー