神奈川県医師会「医学生、研修医をサポートするための会」のご報告
筑波大学附属病院 総合臨床教育センター副部長 瀬尾恵美子
(NPO法人イージェイネット会員、筑波大学附属病院 女性医師キャリアコーディネーター)
平成24年9月29日に、神奈川県医師会主催「医学生、研修医をサポートするための会」にて、「医師のワーク・ライフバランスのために:サポートが必要なこと、自分でしておくこと」と題した講演をさせていただきました。
筑波大学附属病院では、平成19年度文部科学省「地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム」に、「女性医師看護師キャリアアップ支援システム」が採択され、積極的に女性医師・看護師の離職防止、復職支援を行っています。本講演会では、「サポートが必要なこと」として、当院の支援システムの特徴であるオーダーメイドの研修プログラムや、育児のための短時間勤務制度を柔軟に活用できるといった取組についてご紹介しました。詳しくは、ぜひホームページをご覧ください。
「自分でしておくこと」としては、イージェイネット代表の瀧野敏子先生の、「働きやすい環境をつくるためには、自分自身がその職場で使える、いて欲しいと思われる人材になることが大切である。」という言葉を実現するべく、「今ここにいて欲しい医師」になるために自分の付加価値を高めることの大切さ、そのためにはどうすればよいのかを、当院の実例を交えてお話ししました。
講演2「医学生・研修医の明るい将来のために~医師支援について考える」では、神奈川県にある4つの大学、大学病院の医学生、研修医の先生から発表があり、女性だけではなく男性の立場からの話も聞くことができ、参加者の皆さんにもとても参考になったのではないかと思います。講演の後のシンポジウムには、横浜市立大学附属病院長 平原史樹先生、昭和大学藤が丘病院長 眞田裕先生、東海大学医学部副学部長 高木敦司先生、聖マリアンナ医科大学医学部長 尾崎 承一先生がご登壇され、様々なご意見を伺い、私自身大変勉強になりました。このような会で講演する機会をいただき、とても感謝しております。
●神奈川県医師会理事・増沢様よりのコメント
●神奈川県医師会理事・増沢様よりのコメント
平成24年度神奈川県医師会医学生、研修医等をサポートするための会を開催するにあたり、イージェイネット代表理事の瀧野敏子先生より、瀬尾恵美子先生をご紹介いただき、貴重なご講演をいただけました。この場をお借りして御礼申し上げます。
瀬尾先生からは、医師が結婚や出産をしながら仕事をしていく上で必要なサポートとはどのようなものか、実際の病院制度について具体的なお話をしていただきました。その後、研修医、医学生より、現在の環境において医師に必要な支援は何かという意見を発表していただき、各大学の病院長等を交えて合同討論を行いました。講演会後、懇親会の場でも活発な意見交換が行われ、ご参加していただいた医学生、研修医のみならず、病院管理者等にも大変参考となり、充実した会となりました。
本講演会は、これからの医療界を背負う研修医や医学生の方へ、様々な医師支援の存在や、支援のあり方を考えていただくよい機会として重要な会と考えており、引き続き本講演会を開催していく所存です。今後とも、本会事業へご指導賜りますようお願い申し上げます。
神奈川県医師会理事 増沢 成幸
講演「医師のワーク・ライフバランスのために:サポートが必要なこと、自分でしておくこと」
シンポジウム