特定非営利活動法人 イージェイネット(Ejnet)

医療業界の就労環境改善や、適正な人材評価が行われるための仕組みづくりをお手伝いします。

メルマガバックナンバー・第39号

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◆◇NPO法人イージェイネット メールマガジン第39号◇◆
「時代をリードする医療人が働きやすい病院の作り方、お教えします」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/2/28  ━━

◆◇━━━━━━━━◆◇◆今月のニュース◆◇◆━━━━━━━━━◆◇
〔1〕『徳島大学・徳島県医師会の取り組み』
  ◆公益財団法人とくしま未来健康づくり機構 診療部
  (徳島県総合健診センター)
                 医長   勢井 雅子 氏
〔2〕『帝京大学女性医師・研究者支援センターの取組み』
  ◆帝京大学女性医師・研究者支援センター  野村 恭子 氏
〔3〕イージェイネット事務局からのお知らせ
  *働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会など
〔4〕メルマガ事務局より編集後記

◆◇━━━━━━◆◇━━━━━━◆◇━━━━━━◆◇━━━━━━◆◇
〔1〕『徳島大学・徳島県医師会の取り組み』
  
 ◆女性医師の皆様へ◆ 
 初めまして、公益財団法人とくしま未来健康づくり機構(徳島県総合健
診センター)診療部の勢井と申します。徳島の落ちこぼれからですが、情
報なら少しお渡しできるかも、と投稿を引き受けてしまいました。
 まず、徳島大学の「あわさぽ」のご紹介です。
平成22年度文部科学省科学技術振興調整費「女性研究者支援モデル育成」
事業に、「徳島大学AWA(OUR)サポートシステム」が採択され、セ
ンター長、本仲純子先生のリーダーシップのもと、男女共同参画推進に意
欲的に取り組んでいます。医師を含む女性研究者、女性職員、ひいては全
職員支援のため、活動中です。女性教員は30代に退職してしまう方が多い
ため、離職することなく研究活動を継続することができるように次のよう
な具体的な目標を掲げています。
 ①女性研究者を研究者全体の20%以上に引き上げる。
 ②論文発表数,学会発表数,科研申請数を10%以上増加させる。
 ③30歳代を中心とした女性研究者のワークライフバランスを実現する。
 同時に次世代を見据えての男女共同参画への意識啓発の推進も行ってい
ます。実際に平成24年度までにセンターは専任スタッフとともに啓発・広
報部門、人材育成部門、WLB部門を持ち、多くのシンポジウム、セミナ
ーを開催してきました。
 異分野交流のリトリート等で発表会・交流会を実施したり、女性研究者
が中学校・高校で出張講義を行ったり、ファミサポと連携したベビーシッ
ター制度を構築したり、英語論文作成や統計学の大学院講義とタイアップ
して研究支援も行っています。また、学長裁量による女性講師の採用、女
性研究者補助のための求人・人材バンクや研究支援員制度、メンター研修
会を重ねた上でメンター制度を導入しました。授乳室・仮眠室整備の女性
職員休憩室(Rococo)を開所できましたし、これまでに多くのハンドブック
を発行しています。
(私以外のところ)も良かったらご覧ください。
徳島大学では平成19年からパート医師制度(診療支援医師制度)を導入し、
休業からの本格的な職場復帰をサポートしています。徳島大学内に保育所
(定員80名)を持ち、様々な時間単位での育児休業制度もあります。
 徳島県医師会の女性医師支援もご紹介します。一つは徳島市内の託児所
を利用した延長保育、2重保育などへの支援事業(保育料の補助)です。
また医師会主催の研修会では「マミールーム」を設置しています。子育て
など保育支援に関することや就業支援、再就職に向けての研修に関するこ
となど、女性医師をサポートするための、あらゆる相談についての窓口
(徳島県医師会女性医師支援相談窓口)も設置しています。男女共同参画
推進のために研修会を実施し、支援についての冊子も作成しています。
 私自身は麻酔科での研修時代から、家事優先・家庭優先で、結局、流れ
流れて今に至っています。不真面目な院生だったり、動物実験助手のよう
なことをしていたり、老健施設に勤めていたり、公衆衛生の助教だったり、
そして現在は健診センターで、他のちゃんとした内科の先生にカバーして
もらいながら健診医(のふり)をしています。二次予防の現場での公衆衛
生活動を目指しています。これでも、「自分にできること」「望まれてい
ること」「しても構わないこと(?)」を自分なりには一生懸命(一所懸
命とは言えない)探しながら、なんとか仕事を続けています(何度も休ん
でいますが)。
 これまで女性支援事業にも加わらせていただき、多くの女性リーダーか
ら言葉をもらいました。「利用できるものは何でも利用しよう。」「協力
の得られる人には素直に助けてもらおう。」「借りはいつか、誰かに返せ
る。」「お金ですむことは気にせず、払ってすませよう。」「女性は女性
をチームで助けよう。」「産休中、育休中こそ、次のキャリアのために論
文を書こう。」「上位の役職を打診されたら、とにかく受けよう。役職に、
力は後から付いてくる。」自分のことは棚にあげて、これらのメッセージ
を皆様へ届けたいと思います。
   ◆公益財団法人とくしま未来健康づくり機構 診療部
   (徳島県総合健診センター)
                 医長   勢井 雅子 氏
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〔2〕『帝京大学女性医師・研究者支援センターの取組み』

 帝京大学では昨今の女性医師増加に対し、仕事と家庭の両立と自然科学
系の研究者育成の2本立て支援を行うために平成25年4月1日に医学部・薬
学部・医療技術学部が集合する板橋医療キャンパスに女性医師・研究者支
援センターを開設する運びとなりました。取組み内容は、(1)卒前・卒後
の一貫した研究者教育基盤(2)メンター制度(3)働きやすい環境整備と3つ
あり今回はその報告をさせていただきます。
 (1)卒前・卒後の一貫した研究者教育基盤として、平成25年2月からイギ
リスの帝京ダラム校と連携し医学部・薬学部・医療技術学部学生に対し短
期語学研修を開始しました。またキャリアセミナーを昨年から年2回で開
催しており、海外実習を終えた上級生や仕事と家庭を両立させている若手
がロールモデルとなりスピーカーを務めています。キャリア教育としては
医学部5年生を対象に女性医師の社会活用というテーマで2週間の公衆衛生
実習を行っているほか、平成23年度より医学部に研究医枠を設置し社会医
学に特化した養成コースを提供しています。卒後教育として1993年から行
っている帝京ハーバードープログラムでは、学術シンポジウムを2-3年ご
とに開催しており若手の研究者を積極的に参加させ経験を積んでもらいま
す。
 また平成24年に公衆衛生専門職大学院を開設、ハーバード大学教員による
特別講義を開始、これにより臨床医が働きながら疫学研究を行う環境を提
供しています。また同年より帝京アカデミックリサーチセンターが設置さ
れたことより、中堅から上級研究者の産学連携支援を行う予定であり、卒
後の教育基盤もさらに強化していきます。
 (2)のメンター制度は各専門講座の男女共同参画メンバーからなるメン
ターに加え、女性医師・研究者支援センターと帝京アカデミックリサーチ
センターから研究指導を受けることができる体制を現在整備中です。
 (3)の働きやすい環境整備については、保育支援、労働環境整備、ニー
ズに合わせたしなやかな勤務環境の提供を本部・病院総務課、各学科・
各講座や卒後研修センターとの連携を通じて行っております。特に保育
支援については0歳児を含む定員15名の保育所と板橋区の委託事業として
の定員6名の病児・病後児保育を有しております。平成25年4月1日より保
育園で発熱した子供を母親の代わりに当大学の保育士が迎えにいき病児
保育にお連れする“お迎え保育”を開始します。
 今後はワークライフバランスに合う就労形態を導入する、勤務医の労
働環境整備などを精力的に行っていく予定です。
  ◆帝京大学女性医師・研究者支援センター  野村 恭子 氏  
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〔3〕イージェイネット事務局からのお知らせ

*働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会
【東京会場】
【日程】平成25年3月13日(水)午後1時~2時
        *平成25年も毎月1回開催予定です。
       4月以降に説明会をご希望の方は、
       イージェイネット事務局までお問合せください。
【場所】株式会社アポプラスステーション 会議室
    〒102-0071 東京都千代田区富士見二丁目7番2号
    ステージビルディング9F・10F
    JR飯田橋駅 東口/西口 徒歩3分
    東京メトロ 飯田橋駅 東西線 A4出口、有楽町線/
    南北線 B2a出口 徒歩2分
【大阪会場】
 説明会は2週間程度前までにお申し込いただければ、随時開催を致します。
 詳細は、事務局までお問い合わせください。
【場所】 株式会社アポプラスステーション 大阪支店 会議室
    〒541-0043
    大阪府大阪市中央区高麗橋四丁目3番7号 北ビル5階
    大阪市営地下鉄 御堂筋線 淀屋橋駅12番出口より徒歩2分

******<♪NPOイージェイネット メルマガ事務局より編集後記♪>*******
 2月配信(第39号)のメルマガはいかがだったでしょうか?
今回のメルマガでは徳島大学・徳島県医師会および帝京大学における女性医
師支援について取り上げさせて頂きました。どちらも、女性医師だけでなく
女性研究者支援等も複合させた形での取り組みです。
 今回は徳島の勢井先生のご報告から、徳島大学や徳島県医師会による女性
医師支援について詳しくご紹介頂きました。文章内では随分ご謙遜されてい
ますが、現在の職場においても健診業務における統計等の勉強会の企画や、
大学院生のご指導、産業医活動や医師会・保健センター等からのデータ分析
や事業へのアドバイス等もこなしたりと多方面にて活躍をされておられます
!特に最後に述べられた多くの女性リーダーからのお言葉は、的を得たメッ
セージばかりで、とても印象的な内容にまとめて頂きました♪
 野村先生からの取り組みのご報告にもありましたが、帝京大学公衆衛生専
門職大学院が開設され、ハーバード大学教員による特別講義も行っており、
こちらはとても人気のあるプログラムです~。女性医師・研究者支援センタ
ーのこれからの活動についても、またメルマガ等を通じて随時皆様にご報告
していきたいと思っております♪(特に保育所で発熱したお子さんを、ママ
の代わりに大学の保育士さんが直接“お迎え保育”で病児保育まで連れてき
てくれるのはとてもありがたい取り組みだと思いました~(*^_^*))
 当メルマガは、会員や読者による参加型の情報発信を目指しております。
皆様からぜひ載せたい記事やご意見等ありましたら、ご遠慮なくお申し出下
さい。今年もどうぞよろしくお願いいたします!!(藤川)
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 維持・向上をめざす会))
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