特定非営利活動法人 イージェイネット(Ejnet)

医療業界の就労環境改善や、適正な人材評価が行われるための仕組みづくりをお手伝いします。

メルマガバックナンバー・第40号

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◆◇NPO法人イージェイネット メールマガジン第40号◇◆
「時代をリードする医療人が働きやすい病院の作り方、お教えします」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/3/28  ━━

◆◇━━━━━━━━◆◇◆今月のニュース◆◇◆━━━━━━━━━◆◇
〔1〕『幸せとやりがいを感じる働き方を考えてみませんか?』
  ◆長崎大学病院メディカル・ワークライフバランスセンター 
             センター長教授    
                        伊東 昌子 氏
〔2〕平成24年度 医学生、研修医等をサポートするための会
   (主催:ふくい女性医師支援センター) イベント実施報告
〔3〕イージェイネット事務局からのお知らせ
  ①第50回 神戸CSR研究会 
   講演「NPOイージェイネットによるこれまでのホスピレート事業
   の取り組み」など2題(参加無料)
  ②働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会など
〔4〕メルマガ事務局より編集後記

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〔1〕『幸せとやりがいを感じる働き方を考えてみませんか?』

 平成24年4月に長崎県の委託をうけて、長崎大学病院にメディカル・
ワークライフバランスセンターが設置されました。センターが推進する「
あじさいプロジェクト」では、長崎県・長崎大学男女共同参画推進センタ
ー・長崎県医師会・ながさき女性医師の会などと連携しながら、長崎県内
の医師が「働きやすさ」と「働きがい」を感じて医療に取り組める環境整
備を目指しています。私達の業務のモットーは、仕事と生活の両立を図り
ながら活躍する医師を応援することです。 
 「あじさいプロジェクト」は、ワークライフバランスの理念に基づいて
います。ワークライフバランスとは、充実したライフを得るために、ほど
ほどに働くという考えではなく、ワークとライフの相乗効果を狙ったもの
です。つまり、ライフで得られたスキル(例えば患者さんやコメディカル
との意思疎通をよくするコミュニケーションスキル)をワークに生かすこ
とで、リスクを減らし、仕事の効率を上げて長時間労働を改善します。
 女性医師には「仕事と育児の両立」を図るために、ライフステージに応
じた(子どもの成長に応じて徐々にステップアップできる)多様な就労形
態を提案し、また育児や介護等で時間制約のある女性および男性医師が、
気兼ねすることなく働ける「お互いさま」の風土づくりで、キャリアが継
続できることを目指しています。おかげさまで、開設から1年を無事に終
わろうとしています。何をやるにも、ゼロからのスタートで試行錯誤の1
年間でした。そのような私達の活動を一部ご紹介いたします。
 キャリアコンサルティング(就労に関する相談、妊娠・出産に関する相
談が多かったです)、復職&リフレッシュトレーニング、キャリア講演会、
医局訪問、地域医療機関訪問、県内医療機関における就労支援情報の紹介、
マタニティー白衣の貸出など行っています。家族との絆・愛情を再認識す
るために、家族のケータイフォトコンテストを行いました。調査研究とし
ては、大学病院職員における介護ニーズアンケート、長崎県内病院管理職
におけるワークライフバランス意識調査、医学生におけるワークライフバ
ランス・キャリア意識に関するアンケートを行いました。
 ワークライフバランス実現に向けた医療機関の取材・インタビューによ
り取組事例をホームページで紹介しています。「働きやすい病院」のモデ
ル病院となるよう、県央(平成24年度)および県北(平成25年度)の
中核医療機関でのホスピレート認証の取得を支援していきます。
 大学病院内では、病児保育検討ワーキンググループ(WG)、みんなの和つ
くりWGを立ち上げており、こちらが順調に進むことが確認できれば、次の
段階として「働き方をかえるWG」をスタートするつもりです。
 次世代の医療を担う医学部学生に対しては、1年次と4年次に「ワーク
ライフバランス」「ダイバーシティ」「男女共同参画」の講義を行いまし
た。また毎週水曜日には医学部学生とのランチミーティングを行っていま
すが、将来必要なときには利用してもらえるようセンターの活動を知って
もらいたいと思います。キャリアやワークライフバランスについて若者と
語り合うことを、大変有意義に感じています。長崎県医師会・ながさき女
性医師の会との連携のもとに「医学生・研修医をサポートするための会」
として医学部(女子)学生との懇話会を開催し、約60名の学生が参加して
くれました。
 平成24年度行ってきた活動のほとんどは平成25年度に継続していきます。
平成25年度には新たに、休職者への定期メール便、介護e-book刊行、介護
準備講習会、女性医師がキャリアについて談話する機会の設定など考えて
います。 
 センターは、出産・育児のために就労継続をやむなく断念してしまい、
復職のタイミングを逃してしまった女性医師に支援できることを模索して
います。まずは、現在離職してしまったのか復職したのかなど、現況が明
瞭でない女性医師の把握を、活動のひとつの柱と位置づけして進めていき
ます。
 今後も、引き続きワークライフバランス実現、そして「働きがいのある
職場作り」を目指して、ひたむきに一歩ずつ事業を進めて参ります。今後
ともご指導、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
★下記のURLへアクセスしていただければ幸いです。
   ◆長崎大学病院メディカル・ワークライフバランスセンター 
            センター長教授 
                        伊東 昌子 氏
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〔2〕平成24年度 医学生、研修医等をサポートするための会
  (主催:ふくい女性医師支援センター)イベント実施報告(H25 2/12)
*****************当日プログラム詳細は以下のHPです******************
★ふくい女性医師支援センターのHP
 ↓当日プログラム
★浜松医科大学産科婦人科の内田先生や、福井県下で働く小児科、産婦人
 科女性医師や麻酔科の共働きイクメン男性医師にご講演頂きました。
*******************************************************************
<参加者の感想をご紹介します!>
◆イージェイネット会員:海貝 知崇 氏より◆
◎普通の一社会人として、講演を聞かせていただきました。
 医師という職業に就く方は、強い責任感と高い志を持っており、きっと
子供の頃からの夢だった方も多いのではないでしょうか。また専門性が高
く、常に勉強し進歩し続けなければならない、厳しい職業だと思います。
 今回の講演で、特に女性医師は結婚して子供ができると、担当する患者
を責任持って診たい、知識やスキルを向上させたいという気持ちと、子育
てや家事のために帰らなければならない現実との間で、もどかしい思いを
されている事がすごく伝わってきました。また周囲の先生に迷惑を掛けら
れないという気持ちから無理をしたり、両立できないなら諦めるという苦
渋の選択を迫られる方も多くいる事にとても残念な気がします。
 女性だけでなく、思いがけず身内を介護しなければない事になった場合、
男性にもその可能性はあると思います。立場が違えば仕事に対する考え方
も様々だとは思いますが、多くの医師が意欲を持って仕事に取り組み、能
力を発揮することができる環境が整うことを望みます。
 各先生がお話されたことは、医師の世界だけでなく社会問題の一つとし
て頻繁に耳にします。日本の社会では重要なポジションには圧倒的に男性
が多く就いています。しかし、社会経済を良くする為には、女性の視点で
物事を見て判断し意見を取り入れ、女性が活躍できる環境が必要だと思い
ます。それを強みに成長している企業も数多くあります。
 私のイメージですが、女性医師が活躍できる職場は、おそらく男性医師
においても仕事と家庭のバランスが保たれており、豊かなコミュニケーシ
ョンと柔軟な対応で働きやすい環境になっているのではないでしょうか。
患者の視点からも、ワークバランスの取れた医師の方が、親しみやすく安
心感や信頼を得られると思います。
 どの職業でも夫婦共働きである限り、様々な制約の中で仕事をしなけれ
ばなりません。社会の仕組みや職場の受入れ態勢など、すぐには改善でき
ないことも多いですが、ほんのちょっとした心のあり方で、良い方向に変
わっていくことも多いと思います。私自身もそうですが、まずは一番身近
で最大の理解者である自分の妻や夫を思いやり、十分に話をする事だと感
じました。
 貴重なお話をありがとうございました。
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〔3〕イージェイネット事務局からのお知らせ

 ①第50回 神戸CSR研究会
 本研究会は,神戸大学大学院MBAコースの國部ゼミOBが中心となり,
 CSRについて研究している任意の団体です。月1回のペースで例会を
 開催しており、今回は規模を拡大して第50回目の例会を開催いたします。
 (参加費は無料ですので、本講演内容やホスピレート事業等に関心のあ
 る方はぜひご参加くださいませ)  
<<ご講演>>
(1)論題「CSRのこれまでの10年、これからの10年」 
  ★GRIマルチステークホルダー委員会委員長 冨田 秀実 様 
    (元ソニー株式会社 CSR部長)
(2)論題「NPOイージェイネットによるこれまでのホスピレート事業
     の取り組み』 
  ★NPOイージェイネット代表理事 瀧野 敏子
 【日時】2013年4月6日(土)14:00開始
 【費用】無料
 【場所】関西学院大学 大阪梅田キャンパス K.G.ハブスクエア大阪
     10階 1005教室
 【参加申し込み先】
     イージェイネット事務局まで
     ejnet-office@umin.ac.jp
 *参加費は無料です。
 当日参加でも可能ですが、参加希望者は3月末位までに事前にご連絡がある
 と大変助かります(人数把握のため)。参加希望の方はイージェイネット
 事務局までメールにてお知らせ下さい。
(注:本研究会は参加無料ですが、終了後の懇親会は有料です。懇親会への
  参加希望者は3月30日ぐらいまでにご連絡下さい。別途ご案内します。)
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*働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会
【東京会場】
【日程】平成25年4月24日(水)午後1時~2時
        *平成25年も毎月1回開催予定です。
       5月以降に説明会をご希望の方は、
       イージェイネット事務局までお問合せください。
【場所】株式会社アポプラスステーション 会議室
    〒102-0071 東京都千代田区富士見二丁目7番2号
    ステージビルディング9F・10F
    JR飯田橋駅 東口/西口 徒歩3分
    東京メトロ 飯田橋駅 東西線 A4出口、有楽町線/
    南北線 B2a出口 徒歩2分
【大阪会場】
 説明会は2週間程度前までにお申し込いただければ、随時開催を致します。
 詳細は、事務局までお問い合わせください。
【場所】 株式会社アポプラスステーション 大阪支店 会議室
    〒541-0043
    大阪府大阪市中央区高麗橋四丁目3番7号 北ビル5階
    大阪市営地下鉄 御堂筋線 淀屋橋駅12番出口より徒歩2分

******<♪NPOイージェイネット メルマガ事務局より編集後記♪>*******
 3月配信(第40号)のメルマガはいかがだったでしょうか?
今月は長崎大学病院メディカル・ワークライフバランスセンターの伊東昌子
先生にコラムをご担当頂きました。HPも大変可愛らしく充実した内容ですの
で皆様にぜひお目通し頂ければ…と思います。文中内から「WLBとは充実し
たライフを得るために、ほどほどに働くという考えではない」という内容が
とても印象的でした。(WLB支援の際への解釈の違いが、個々の医師間で
異なるため、抵抗感を感じる男性医師の先生方も多いかと思いますので…)
特に長崎県・長崎大学・長崎県医師会・ながさき女性医師の会と多くの関係
団体が連携して「働きやすさ」と「働きがい」を感じて医療に取り組める数
々の環境整備に取り組み、医学生からのキャリア支援等を行っている強力な
支援体制に心強さを感じました。大変お忙しい中、伊東先生にはご執筆を担
当頂きまして、誠にありがとうございました!
ふくい女性医師支援センターのイベントも盛況だったそうで、当イージェイ
ネット会員の海貝氏からご感想を頂きました。医療従事者以外の方から見た
医師の働き方への率直な暖かいご意見をありがとうございました。
また第50回神戸CSR研究会(CSRとはcorporate social responsibility:企
業の社会的責任の意味)もぜひご興味のある方はご参加下さいませ♪
 当メルマガは、会員や読者による参加型の情報発信を目指しております。
皆様からぜひ載せたい記事やご意見等ありましたら、ご遠慮なくお申し出下
さい。今年もどうぞよろしくお願いいたします!!(藤川)
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 NPO法人イージェイネット  http://ejnet.jp/
(特定非営利活動法人 イージェイネット(女性医師のキャリア形成・
 維持・向上をめざす会))
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 担当の藤川までご連絡をお願いします。
(お問い合わせ先  ejnet-office@umin.ac.jp  メルマガ担当藤川)
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